こんにちは。
大虎工房です。

虹のユグドラシルのシナリオ紹介、第6回です。
今回は11階層から15層までのシナリオを一気にお届けします。

<アーカイブ>

⇒第1回
⇒第2回
⇒第3回
⇒第4回
⇒第5回

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<登場人物>

・ウェルト

滅びたこの世界に何が起こったのか
その記憶を解放する為 ユグドラシルを登っていく

・ノルン

世界樹虹のユグドラシルの自称女神
ウェルトを虹のユグドラシルの上層へと導く

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<第11階層:人の誕生>

―最終フロア―

“新たな王の誕生は――終わりの起源となるだろう。”

ノルン:こ、これは……。
ウェルト:えぇ、遂に人が誕生したようね。人……か。
ノルン:な、なんかこの記憶のカケラ。ものすごく禍々しいオーラを放ってるんだけど。
ウェルト:でも、その分秘められた力はすごいものを感じる。――うっ!
ウェルト:感情の……力が吸い取られる……!
ノルン:効果が強力な分、失われる感情の力――つまりコストも高いって事みたいだね。
ノルン:使うタイミングは慎重に考える必要がありそうだ。
ウェルト:本当にそれだけなのかしら……。
ノルン:――え?どうしたのウェルト?
ウェルト:い、いえ。なんでもないわノルン。先に進みましょう。

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<第12階層:知性の獲得>

―フロア1―

ノルン:――?ウェルト!
ウェルト:えぇ、このフロア、何か様子が変ね。
ノルン:そうみたいだ。バグの発生が確認できない。
ウェルト:バグはいないみたいだけど、なるべく慎重に進みましょう。

―フロア2―

ノルン:こ、ここは――!?
ウェルト:ここまで大量のバグが1つのフロアに!?
ノルン:ウェルト!なりふりかまってられない!広範囲攻撃だ!

―最終フロア―

ウェルト:はぁ、はぁ……。何とか、なったのかな。
ノルン:みたいだね。しかし、あんな罠みたいなフロアがあるとはね。
ウェルト:じーっ。
ノルン:いやいや、多少記憶は戻ってきてるけどこんなフロアがあるなんて知らなかったよ!
ウェルト:さすがに疑ってはいないわよ。何はともあれ記憶のカケラね。

“人は知性を獲得する――それが禁断の果実とも知らず”

ウェルト:人が他の動物と明らかに違うもの。それが知性――。
ノルン:記憶のカケラもかなり特殊なものみたいだね。まさに戦わずして勝つって感じだ!
ウェルト:知性、そして記憶……。(でも、私の――記憶……は?)

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<第13階層:道具の獲得>

―最終フロア―

“知性はやがて結晶となり――道具を創造した。”

ノルン:人が道具を獲得したみたいだね。
ウェルト:そうね。このあたりから一気に進化が進んでいくはずよ。
ノルン:……ウェルト。ここ何層か元気がないように見えるけど?
ウェルト:ねぇノルン。ノルンのように私の記憶も戻るのかしら?
ウェルト:ここまで階層を上がってきて、まだ何も変化がないのよね。
ノルン:ウェルト、そういう時は――
ウェルト:わからない事は深く考えない、でしょ。わかってはいるんだけど……ね。
ノルン:……。
ノルン:ウェルト。まだ不完全ではあるけど、記憶とともにボクの能力が戻ってきているんだ。
ウェルト:ノルンの……能力?
ノルン:ボクの本来の使命はウェルトのガイドだからね。君の能力や状態を監視する能力があるんだ。
ノルン:不完全だという前提で聞いてほしい。
ウェルト:――?
ノルン:ボクの能力で君の状態をチェックしたけれど、記憶の障害は確認できなかった。
ウェルト:えっ、それって?
ノルン:君の記憶はそれで正常な状態ってことさ。
ウェルト:どういう……こと?
ノルン:うーん、それはまだボクにもわからない。
ノルン:ともかく、このユグドラシル自体が特殊な空間だ。登っていって真実を確かめよう。

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<第14階層:闇夜を照らす灯>

―最終フロア―

“闇夜を照らす灯は――人から恐怖を取り払った。”

ノルン:人が火を使い始めたね。これも人だけが持つ特権ってやつだ。
ウェルト:道具に、火。このあたりから食事も大きく変わってくるよね。

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<第15階層:言葉という名の力>

―フロア1―

ノルン:この層は――!?久しぶりの新たな種類のバグが!
ウェルト:“傲慢の罪ルシファー”ね。
ノルン:ボクも実物を見るのは初めてだ!素早い行動と強力なクリティカルが特徴だ。
ウェルト:な、なかなか危険な敵ね。丁寧に対処していくわ!

―最終フロア―

“紡がれた言の葉は――群れをより強固なものにした。”

ウェルト:言葉……。こう考えると本当に人ってすごいわよね。
ノルン:そんなしみじみ言わなくても。
ウェルト:ところでノルン、記憶はどうなの?
ノルン:大分鮮明にはなってきたけど、まだわずかにプロテクトがかかっている。
ノルン:でも、今思い出したことはある。ここはユグドラシルのちょうど中層にあたるんだ。
ウェルト:折り返し地点ってわけね。
ノルン:――あ! あれは……!?ウェルト、あれを見て!?
ウェルト:ユグドラシルの外の世界が……!?色付きはじめて……??
ノルン:あぁ、ユグドラシルの座標を中心に、自然が再生しはじめているみたいだ……!
ウェルト:ユグドラシルを登り、世界の記憶を蘇らせる……。――そうか、ノルン!
ノルン:うん、ボクもようやく情報が修正されてきた。
ノルン:ユグドラシルで世界の記憶を集めるボクらの使命。それはつまり……。
ノルン:このユグドラシルの外の世界――滅びた世界の再生に繋がっているんだ……!
ウェルト:この世界を――再生。いよいよ、話が大きくなってきたわね……。
ウェルト:選ばれる少女って……。本当に私でよかったのかしら?
ノルン:大丈夫、胸を張って!ウェルトはしっかりやっているさー!
ウェルト:世界の再生とか荷が重い話になってきたけど、ノルンのその軽いノリは変わらないのね……。

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いかがだったでしょうか。
滅びた世界の再生、ウェルト達の目標も明確になり、いよいよ物語が動き始めました。
彼女たちの旅も折り返し地点、次回は20層までのシナリオをお届けしますのでお楽しみに。

それでは!