こんにちは。
大虎工房です。

虹のユグドラシルのシナリオ紹介、第7回です。
今回は20層までのシナリオ、人の歴史の黎明期が語られます。

<アーカイブ>

⇒第1回
⇒第2回
⇒第3回
⇒第4回
⇒第5回
⇒第6回

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<登場人物>

・ウェルト

記憶を失っている 主人公の少女
滅びたこの世界に何が起こったのか
その記憶を解放する為 ユグドラシルを登っていく

・ノルン

世界樹虹のユグドラシルの自称女神
ウェルトを虹のユグドラシルの上層へと導く

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<第16階層:始まりの武器>

―最終フロア―

“突き立てられた槍は――まるで破滅への道しるべのごとく。”

ウェルト:武器を持ち、群れで狩りをする。きっとマンモスとかを狩ってた頃ね。
ノルン:しかし、破滅への道しるべとはねー。
ウェルト:武器っていう概念が初めて生まれた時……。
ウェルト:――これが破滅へとつながるのであれば、人はおそらく……。

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<第17階層:狩猟本能>

―最終フロア―

“狩猟本能から生まれた武力は――人を星の王へと導く。”

ノルン:星の王か。この頃は生きる為の狩りだったんだろうけどね。
ウェルト:そうね。この時代がある意味、“人が動物だった”最後のタイミングなのかも。
ノルン:あれ、人って今でも分類としては動物だよね?
ウェルト:……。比喩的な表現よ、察しなさいよ。
ノルン:ところでウェルト。なかなか強力そうな記憶のカケラが増えてきたね。
ウェルト:増えすぎて選ぶのが大変だけどね。
ノルン:ウェルトの戦いを見ていたボクからアドバイス。
ノルン:能力の発動には感情がコストとして使われる。これは大丈夫だよね?
ウェルト:ええ、もちろんよ。
ノルン:このコスト……。実は足りなくても能力を発動する事ができるんだ!
ノルン:つまり、コストとなる感情を1つに絞ってその感情をはなから切り捨てる。
ウェルト:なるほど、かなり難しそうだけど頭の隅にはおいておくわ。

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<第18階層:知識の蓄積>

―最終フロア―

“集結した知識は――何よりも強い一本の槍となる。”

ノルン:知識が……なによりも強い槍、か。
ウェルト:進化しはじめた人類の恐ろしいところね……。
ノルン:そうだね。人は知識をもって他の種族を支配してしまった。
ウェルト:ノルン、歴史に関してもかなり記憶が戻ってきているみたいね。
ノルン:うん、外の世界の記憶に関しても、本来のボクには情報があったみたいだ。
ウェルト:太陽の事わかってなかったノルンが懐かしいわ。

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<第19階層:文明のはじまり>

―最終フロア―

“文明の誕生は――滅亡へのカウントダウン。”

ノルン:人の歴史の中で様々な文明が生まれたよね。
ウェルト:そうね……。その中で神を崇めるっていう文化も生まれたわ。
ウェルト:人はこの星の王になって全てを手に入れた。その裏側では何かにすがりたかった。
ノルン:うーん、何か深いね、ウェルト。
ウェルト:そういえばノルンも一応ユグドラシルの女神だったね。
ノルン:一応って失礼だなー!
ウェルト:ねぇ、ノルン。 神様って何だと思う?ノルンは何でここで女神と呼ばれているの?
ノルン:ボ、ボクは……。ううん、何でもない。
ノルン:神様っていうのはそうだね、人がそう呼んだらもう神様なんだとボクは思うよ。

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<第20階層:村はやがて国となりて>

―フロア2―

ノルン:遂に……最後のバグが発見できたね。“憤怒の罪サタン”。
ウェルト:たいそうな名前がついてるじゃない。
ノルン:でもその名にふさわしい、強力な遠距離攻撃だ。なかなかに手ごわい。
ウェルト:近寄るのが大変ね……。
ノルン:とはいえ単純な部分もある、敵の攻撃は直線でしか飛んでこないところだ。
ウェルト:なるほどね。縦横斜め、その射程に入らないように立ち回るわ。

―最終フロア―

“村はやがて国となりて――巨大な意思を持つ集合体となった。”

ノルン:――。
ウェルト:ノルン……。
ノルン:うん、完全ではないけれど、記憶はそのほとんどが修復されたよ。
ウェルト:じゃ、じゃあ――。
ノルン:ボクは君をユグドラシルの最上層へと導く、そのナビゲーターさ。
ノルン:だから、完全ではない今だからこそ言える。
ノルン:――ウェルト。
ノルン:この先に進まないという選択肢もある。戻ると言ってもボクはそれを拒んだりしない。
ウェルト:――――!!
ノルン:この先へ行けば君はそれだけ過酷な真実を知る事になるだろう。
ウェルト:……ノルン。
ウェルト:――――怒るよ!
ノルン:う、うわっ! びっくりした!
ノルン:というかウェルトさん、もう怒っているのでは。
ウェルト:もう、茶化さない!
ウェルト:私だって、ちゃんと覚悟してここにいるよ。ノルンに言われてやってるんじゃない。
ウェルト:そもそも、過酷な真実って何よ。現段階で既に超超超ー過酷だわ!
ウェルト:変なバグとは戦わされるし、外はあんな状態。あげくに私以外の人は滅びてるですって。
ウェルト:冗談じゃないってのよ!
ノルン:ほ、ホントに怒ってるね……ウェルト。
ノルン:……ごめん。そうだったよね。ウェルトはもう、とっくに覚悟決まってたんだ。
ノルン:逆なんだ。記憶が修復されて覚悟が鈍ったのはボクさ。
ノルン:まだ完全ではないボクの記憶……。これ以上先に進んだら全てを思い出してしまう。
ノルン:なぜだかわからないけど、それが怖かったんだ。――ありがとう、おかげで目が覚めたよ。
ウェルト:まったく、記憶が戻ってきてるっていうのに相変わらずポンコツなんだから。
ノルン:はは、返す言葉もないよ。
ウェルト:それに、私たちの目的は世界の記憶を開放する事。どちらにしろユグドラシルは登らなきゃじゃない。
ウェルト:行きましょうノルン。おそらく事態は好転しているわ。
ウェルト:進みながら情報を教えてね、ノルン。あなたの今把握している範囲でいいから。

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いかがだったでしょうか。
ノルンの記憶、そしてウェルトという主人公の存在は何なのか。
軽いノリからは一転、物語の核心に触れるような話が出てきましたね。

いよいよ最終30層に向けて様々な謎が明かされ始めます。
次回は25層まで、お楽しみにいただければと思います。

それでは!