こんにちは。
大虎工房です。

今回は虹のユグドラシルのシナリオ紹介、第9回。
いよいよ物語も大詰め、26層と27層のシナリオになります。

<アーカイブ>

⇒第1回
⇒第2回
⇒第3回
⇒第4回
⇒第5回
⇒第6回
⇒第7回
⇒第8回

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<登場人物>

・ウェルト

記憶を失っている 主人公の少女
滅びたこの世界に何が起こったのか
その記憶を解放する為 ユグドラシルを登っていく

・ノルン

世界樹虹のユグドラシルの自称女神
ウェルトを虹のユグドラシルの上層へと導く

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<第26階層:人類の大罪>

―フロア1―

ノルン:この層で一旦、人の罪に関する歴史は終わる。
ノルン:最後に残ったバグは2種類だね。
ノルン:“傲慢の罪ルシファー”と“憤怒の罪サタン”だ。
ウェルト:階層の後半で出てきた手ごわいバグね。

―最終フロア―

“取り返しがつくなってから気付く――それが、人の罪。”

ウェルト:――うっ。これが……人の、原罪の記憶……?
ノルン:あぁ、どす黒い悪意の塊。未だかつてここまで禍々しい記憶は無かったね。
ノルン:ウェルト、バグについて少し話をしておこう。
ノルン:実はユグドラシルにおいてこのバグは本当に想定していなかったものなんだ。
ノルン:これは、ボクの記憶に障害が出ていた事からも明白だ。
ノルン:本来は最初からちゃんとしたナビゲーターとしてウェルトを導く予定だったんだよね。
ウェルト:よ、よくここまで来れたわね私たち……。
ノルン:おそらくは長い年月が経って、このユグドラシルの機能にバグが発生した。
ノルン:この禍々しいまでに力をもった記憶のカケラを見て、改めて確信したよ。
ノルン:ユグドラシルは人の悪意、罪といった負の記憶を制御しきれなかったんだろうね。
ウェルト:――ノルン。
ウェルト:その、バグ……っていう言い方とか……。――結局、ユグドラシルって何なの……?
ノルン:……ユグドラシルは世界の記憶を記録した巨大なアーカイバ、人為的に作られた巨大装置だ。
ウェルト:そう……。やっぱり、そうだったのね……。
ノルン:さて……。人類の罪、そして滅びの記憶は回収できた。
ノルン:ウェルト、この先の階層は――“その先”にある世界の記憶だ。
ウェルト:――――滅びの、先……。私の知りたい真実もこの先にあるってことね。
ノルン:そういうこと……になるね。

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<第27階層:白き世界>

―フロア1―

ノルン:滅びの光が放たれた後、世界は白に包まれたんだ。
ウェルト:核の冬――。
ノルン:うん、西暦2000年代の知識で言うとその表現が一番近いね。
ノルン:ただ、人類はすぐに滅亡するわけではなかった。数年の猶予はあったのさ。

―最終フロア―

“世界は人類を拒絶し――また人類も世界を拒絶した。”

ウェルト:人類が、世界を拒絶……?
ノルン:うん、正確には滅びの時、そのもっと前から人類は世界を否定していたのさ。
ノルン:道具や技術、様々なものに頼りすぎて、それなしでは世界で生きていけないほどにね。
ノルン:あとは絶滅を待つだけの人類……そこであるプロジェクトが発足したのさ。

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いかがだったでしょうか。

物語は一転、SF的な様相を帯びてきましたね。
キービジュアルである虹のユグドラシルをあらためて見ていただけると、この設定が伝わるかと思います。

次回は28階層、29階層のシナリオをお届けします。
発足したプロジェクトとは何なのか、そしてウェルトの正体は……?
核心がが明らかになります。お楽しみに!

それでは!